2012年12月02日

石巻「やっぺす!人材育成スクール」

こんばんは、税理士の葵東子でございます。
久々の投稿です。皆様、お変わりなくお過ごしでしょうか?
本日は、石巻「やっぺす!人材育成スクール」のお話です。お時間がございましたら、お付き合い下さい。



続きはこちら・・・
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2008年11月01日

金融危機拡大封じのための非常手段  時価会計の凍結

 こんばんは。税理士の葵東子です。
 昨年のお盆以降、株価は大変荒い値動きになっていました。その値動きは、 一般の方々にはついていけないような値動きであると思っておりました。

 実は、その頃からサブプライムローンを発端とする金融危機が始まっていたのでしょうと、 ようやく今思えます。

 10月になって、 信じられない速度で連日株価が下落し、本当に金融危機です

 株価が下がると、困るところは沢山あると思いますが、何より法人の場合は本業は順調でも、 所有株式の評価損が発生し、ほとんどの企業は業績の下方修正を余儀なくされるであろうと単純に予想されます。

 買収対策に株式の持ち合いをしている会社にあっては、その評価損を計上することによって、 経営責任を問われる可能性もあると思います。

 銀行も自己資本比率が低下するし、不良債権がまた積み上がるのではないかと連日緊張していることでしょう。

 金融機関の破綻を懸念して、資金移動をした関与先様もありましたから、 経営の厳しい銀行からは資金流出も加速していると思われます。

 

 そんな中、緊急対策として「時価会計の凍結」が実施されるようです。(下記記事参照)

 財務諸表は、企業の現在価値を表示すべきものであるとして、鳴り物入りで導入された「時価会計」でした。 その時の説明では、そう言われて居りましたが、まだその舌の根も乾かぬうちに、「緊急事態には、 企業の現在価値は表示すべきではない」、とのことのようです。

 緊急事態だかこそ、時価会計により企業の現在価値を知らせて欲しいと思うのですが、「緊急事態」では、 何でもありなんですね、とようやく分かりました。

 時代が変化することは当たり前です。制度が全てではないと思います。今が「危機」 だということも分かります。

 けれど、今回時価会計が凍結されたとすれば、財務諸表は何のために作成され、 何のために公開されるのでしょう??と大きな疑問をいだかずにはいられません。

 そもそも「時価会計」は、企業の現在価値を表すとして精度の高い会計基準と説明されていましたが、 未実現の評価損を計上することは、企業の実体価値を表すかもしれませんが、企業の正確な業績を示すものではありませんでした。

 また未実現の損失を計上する事になるため、企業経営者は本業以外の株価にも注意しなければならず、 多大なる負担が増えたのです。

 時価会計にもデメリットはあったのですが、「投資家保護」の観点からは、 メリットの多い会計基準であったため、導入された訳です。

 つまり、時価会計の凍結は、「投資家は保護しないぞ〜」ということなんですよね?

 こういう緊急対策が行われてしまうと、企業や金融機関の様子も見えなくなってしまいますから、 危うい企業との取引はひかえ、投資資金は現金化、預金は金融機関を変え分散させる、そういう行動をとらざるを得ないのは、 至極当然のことと思います。

  

 どうも、この時価会計基準の凍結は、株式を売却出来ない企業、 特に金融機関を守ろうとする施策に思えてしまいます。

 金融危機に際し、金融不安を阻止するため金融機関に公的資金を投入するのであれば、 金融機関の実体はあいまいなままの方が良いわけです。

 金融不安の回避のための公的資金の注入であろうとは思いますが、しかし国民は、 既に欧米の金融機関の破綻を知っているわけで、 日本でもいずれ金融機関の破綻が起こるであろうことは十分予知できているはずです。予知できている間は、 パニックはないのではないかと思われるのですが、如何でしょう。

 

 ところで中小企業の顧問をする税理士としては、時価会計が凍結されても、 銀行が融資をする時にはやっぱり時価評価なんでしょうか?という疑問が沸いてきます。そんなこと、言わずもがななんでしょうか。

 

 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、 ありがとうございます。
 それでは、おやすみなさい。

 

参考記事

日米欧が一斉に、 金融機関や企業が保有する債券や証券化商品などの金融商品を時価で評価する時価会計の適用を一部凍結する方向で動き出した。 日本は民間の企業会計基準委員会(ASBJ)が16日、 時価評価の対象外になる範囲を拡大するなど会計基準を見直す検討を始めた。市場の混乱を受けて時価会計凍結を検討する米国や、 見直し策を打ち出した欧州に追随する。世界的な金融危機を封じ込めるため緊急措置に踏み切る。

 日本の会計基準を作るASBJは16日の会合で「金融商品に関する会計基準」の見直しで一致した。 年内にも改正案をまとめる見通し。これを受け、金融庁が金融商品取引法の関係政省令で最終決定する。 適用時期は未定だが2009年3月期から適用する可能性がある。

  [10月17日/日本経済新聞 朝刊]

 

時価会計凍結:公認会計士協会長「到底、賛同できない」(10/23)

 日本公認会計士協会の増田宏一会長は23日の記者会見で、米国発の金融危機拡大を受け、 金融界から要望が出ている時価会計の一時凍結について「到底、賛同できない」との考えを明らかにした。

 時価会計を一時凍結すれば、 世界的な株価暴落に伴い発生した保有株式の多額の評価損などを決算に反映しなくて済むようになる。 全国銀行協会の杉山清次会長(みずほ銀行頭取)が「時価会計(による保有資産の評価)は変動が激しく、 企業業績や金融システムに影響を与える。日本の金融機関は欧米に比べ株式を多く保有しているという固有の事情を踏まえ、 緊急対応を検討すべきだ」と述べるなど、金融界から要求が出ている。

 これに対し、増田会長は「会計基準は企業の実態を反映する鏡」と指摘。 投資家保護の立場からも凍結論に賛成できないとし、危機対応としての時価会計見直しは、 証券化商品など一部に限るべきだとした。【永井大介】

  

posted by 葵東子 at 05:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 税理士としての仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月07日

事業承継税制

 こんばんは。税理士の葵東子です。
 平成20年2月5日、「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律案」 が閣議決定されていました

 我が国の地域経済を支えているのは中小企業であり、 その中小企業の事業承継円滑化のための総合的支援策として、平成20年10月1日施行予定 (民法の特例に関する規定は公布から1年以内に施行)になっています。

 その概要は・・・

 1)相続税については、非上場株式等に係る相続税の納税猶予制度の創設されます。

 2)また、一定の要件を満たす中小企業者の後継者が、先代経営者の遺留分権利者全員と合意を行い、 所要の手続(経済産業大臣の確認及び家庭裁判所の許可)を経ることを前提に、 以下の遺留分に関する民法の特例の適用を受けることができることになっています。

 3)更に、経営者の死亡等に伴い必要となる資金の調達を支援するため、 経済産業大臣の認定を受けた中小企業者及びその代表者に対して金融支援制度が整備されています。

 

 施策の大きな柱は、上記3つのようで、なかなか力の入った(予算をかけた) 壮大な施策のようではあります

 

 ご親切にも、この度は、事業承継はこのように行われるべきです・・・的な、 フローチャートが発表されています。(下記参照)

  中小企業庁も事業承継は、税理士などが単独で関与することではなく、会計士、中小企業診断士、税理士、 弁護士、司法書士、商工会等々が総合的に関与し、これに金融機関の金融支援もつけて、 「全面的に中小企業の事業承継を応援します〜〜!」と言っています。 

 フローチャートには、民法、会社法、法人税法・相続税法等税法、経営学、マーケティング等々、 沢山の分野に関する専門用語がならび、全体像を理解することも、なかなか大変そうです。

 

 

 

 

 そもそも、それほど中小企業の事業承継のニーズがあるのでしょうか??とは思いはします。 上手く行っている会社であれば、株対策はかなり進んでいるはずで、ヘタをすると今回の制度の対象外になっています。

 相続時精算課税制度は、遺留分の侵害になると以前から言われており、 ようやく民法の特例を設けて手当てされることになりましたが、ですがこの特例は、果たして機能するのでしょうか?? とも思われます。

 自社株式の評価減の制度は、以前からありましたが、これが使えない制度で、 いたずらに相続税法が複雑になっていました。今回の自社株式に係る80%納税猶予も、負けじとかなり複雑なようです。

 

 「地域経済」と「金融支援」という言葉から、どういう企業が想定されているかはなんとなく想像はできます。 (一人勝手にですが・・・)
 実際の適用となると、それほど事例は多くないと思いますが、制度が複雑なようですから、私ども税理士もしっかり学んでおかねばなりません。

 事業承継税制と関係がある事項としては、相続税法の抜本的改革が行われることになっており、 遺産取得課税方式に移行するになっています。

 のんびりしていた私は、それはもう少し先のように思えていましたが、議論は大分煮詰まっているようです。

 今年も、 研修会等が結構ハードにかもしれません〜(^_^;) 

 

  本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
 それでは、おやすみなさい。

★許可なき転載を禁止致します。

 

 

posted by 葵東子 at 04:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 税理士としての仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月02日

災害時の税務〜宮城県災害復興支援士業連絡会

こんばんは。税理士の葵東子です。
大分のお久しぶりでございます。先日、宮城県災害復興支援士業連絡会において、「災害時の税務」と題して、 お話しさせて頂きました。  

 6月14日(土)、岩手・宮城内陸地震が発生しました。被害総額は912億と状況の把握がなされたようですが、大きな地震でした。

 この震災のほんの1週間ほど前、宮城県災害復興支援士業連絡会シンポジウムが開催されていました。
 

 宮城県沖地震の発生が予想されるているなか、新潟県中越沖地震等の経験を踏まえ、 専門家による災害復興支援の必要性が増している・・・という認識の元、仙台弁護士会が中心となって開催されたものでした。

 そこで、奇しくも私は、 何故か税理士会のパネリストになっていたのでした〜(^_^;)

 

 このシンポジウムは、第2回目で今回は事例を掲揚し、その事例に対して、 各士業がどのような問題点があるのか洗い出し、 また各士業が被災者等にどのような支援が出来るのかを発表しあうというものでした。

 税理士試験の受験生だったとき、「こんなの絶対試験に出るはずない・・・」と思いつつも、
でも万が一出題されて不合格になるのも嫌で、一生懸命災害減免法を暗唱していたことがありました。

 そのことが、こんな場面で生きてこようとは。。。
 勉強したことは、無駄にはならず、必ず何処かで役立つものなのかもしれないと思いました。

 

 シンポジウムのために、災害減免法だけなく、所得税の雑損控除や、地方税等について調べ、レジメを作りました。

 レジメは、そこそこの量になりました。

 しかし、その内容を5分でまとめて話すことに・・・・。そこそこの量のものを5分にまとめることも、 それはそれで結構大変な作業でした〜。(^_^;)

 

 ですが、あまりなじみのない災害時の税務について、勉強させて貰ったと思います。こんな機会でもなければ、 触れることも考えることもなかったと思うのです。

 更に弁護士等、他の士業の方の発表も、聞いていてとても勉強になりました。

 

 人は、大切な何かを失ったとき・・、例えば仕事、例えば家、例えば家族や友人・・、 そういう時大変な虚脱感に見舞われることと思います。

 被災により心身共に混乱した人々の側には、クールヘッドな専門家が必要不可欠でしょうと思います。

 そういう被災者を支援しようと、宮城県災害復興支援士業連絡会は結成されたことと思います。

 

 今回は、栗原市で被災者相談会が開かれるようです。
 各士業が集まることになりました。
 私も、お手伝いすることになりました。

 ほんの少しでも、何かお力になれれば良いな。。と思っています。

 

 

 

 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
 それでは、おやすみなさい。

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posted by 葵東子 at 03:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 税理士としての仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月08日

武富士事件に見る租税法律主義〜そして税理士の役割

 こんばんは。税理士の葵東子です。少し以前ですが、「租税法律主義」に関する注目すべき判決とニュースがありましたね。

 一つは、5月23日の東京地裁(鶴岡稔彦裁判長)の、消費者金融「武富士」 の故武井保雄元会長の長男である武井俊樹氏に対する約1300億円の追徴課税処分を取り消す判決です。

 それともう一つは、介護報酬を不正受給していたコムスンに出された行政指導です。 (コムスンについては、別の機会に・・)

 これについては、下記サイトで解説させています。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20070611/126982/?P=1

 武富士事件の概要を申し上げれば・・・、
外国に居住していれば、多額の贈与をしても日本の贈与税は課税されないしくみになっています。 それを利用して約1600億円の武富士の株式を長男に贈与したという事件です。

 これに対し、課税庁は「租税回避行為あり」とし、追徴課税しました。 

 争点は、「外国に居住していたのか?」という点でした。これは、どうみても課税の要件は満たされて居らず、 課税庁の勝訴の確率は低いと思われました。
 よく追徴課税したもの。。。と個人的には思いました。「租税法律主義」に反する追徴課税だったからです。

 されど、武富士の長男の移住は租税回避目的であろうと想像され、 そこを裁判所がどう判断するのかが注目されておりました。

 結局裁判所は、追徴課税を取消し、国を敗訴させました。
 武富士の長男は追徴課税分を納税して裁判に臨んでいたため、納税した約1300億円を取り戻し、 更に115億円の還付加算金を取得しました。

 顧問税理士や弁護士が、ここまで見越してアドバイスをしたならば、それはある意味お見事でした。 訴訟の結果、儲かりましたから。

 この事件に関して、リーガルマインドのある税理士は、裁判所の判断を大絶賛し、そして安堵したはずです。

 武富士の一連の行為を擁護するということではありません。
 課税は課税庁の気分によってなされるべきではなく、「租税法律主義」によってなされるべきだからです。

 裁判所は、よくぞその原理を守ってくれました〜。

 

 裁判所の判決をひもといてみると、「裁判所は、いったいどっちを向いて判決を下しているんだ〜」 と思う判決も多いものです。

 司法の独立と言われていますが、裁判官も公務員ですから、納得の出来ない国寄りの判決・ 裁判所の保身の判決が多々ありました。

 今回は、国民的感情としては武富士の行為は擁護されるべきではなく、そういう状況の中、国を敗訴、 武富士を勝訴させ、「租税法律主義」を尊重してくれた大変意義のある判決なのです。

 

 残念なのは、この事件に関し、「武富士が勝つなんて、裁判所はどういうところなんだ、 こんなことがまかり通るなどとは・・」と憤慨する税理士がいることです。

 その発言が税理士を離れた個人的意見であるのであれば、それは多少理解出来ますが、しかし、 そういう前提のない意見であるならば「租税法律主義」を理解していない発言と思われ、大変残念なことです。

 

 税理士ならば、近年国が課税を強化しようとしていることは十分理解出来ているはずです。その強化の仕方は、 あまりに強引ではないかと思うことしきりです。

 であるならば、税理士の仕事は、法律に則った課税は受容するものの、法律に則らない課税は拒否し、 納税者を守る・・・それが税理士の仕事ではないでしょうか。

 極端に納税者に偏るのでもなく、権力者である国に荷担するのでもなく、中立的な立場であるべきなのです。

 

 税理士法の第1条では・・・
第1条 
 税理士は、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、 申告納税制度の理念にそつて、納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命とする。
 
 なかなか美しい条文です。

 そしてもう一歩踏み込むならば、税理士は、税制について国家経営に資する税制の提言をすべきでしょう。

 税理士は、複雑な税制に精通している税金のプロです。税制の欠陥も不条理な点も理解出来ているはずです。 健全な国家経営に資する税制の提言が出来るのは、税理士のはずなのです。

 細かい実務的な改正の提言だけでなく、 税制の大枠を捉えての提言があってしかるべきではないかと思うのですが。。。。
 それが、税理士の社会的存在意義ではないかと、最近思うようになりました。

 

 そろそろ大綱が発表される時期です。
 
またひっそりと、納税者に有利な特例が消えていなければいいなと思うことしきりです。
 

 近年は、理不尽な課税強化の改正が目につきます。
 そんな改正ばかりが続くと、法律の穴をつくような武富士の行為も、 違法でない故に納税義務者の生きる道として否定されるべきものではないのかもしれないと、思うこともあるのです。

  

 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
 それでは、おやすみなさい。

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2007年11月15日

金融再編は終わっていない・・・

  こんばんは。税理士の葵東子です。
  企業にとって、資金調達は重要な問題です。資金調達を専門にするコンサルタントも存在するほどです。

 「金融再編」は間違いなく関与先様の資金調達に関係してきます。

 税理士は税金のプロであり、金融のプロではありません。しかし中小企業が税理士に期待するものは、 税金にとどまらないはずです。

 ある日金融機関が、「もう追加融資はしない」「条件変更はしない」と言ってきたとき、 即座に弁護士に話を振るのも悪い判断ではないと思いますが、 そんな仕事にならない話を弁護士がまともに聞いてくれるはずもありません。

 ですから、税理士は中小企業の身近な相談相手となろうとするのであれば、 金融についてもっと知っておくべきなのです。

 サブプライムローンの問題に見られるように、金融商品は目覚ましく高度化し、複雑化しています。 新しい投資信託やファンドが次々と組まれ、何がどう違うのか??と思う方も多いことと思います。

 融資商品についても、同様です。ビジネスローンや動産担保ローンなど、新型の融資が盛んにPRされています。

 

 それらについて、ある地銀は下記のようなアナウンスをしています。


「不動産担保に依存しない新たな多様な資金調達の提供が可能となり、もって中小企業の資金調達の円滑化を図るものです。」

 「地域金融機関として不動産担保・ 保証に過度に依存しない中小企業向け融資への積極的な取組みを行うとともに、お客さまのご要望にお応えするため、新しい商品・ サービスの開発、提供に努めてまいります。」

 

 言葉は大変美しいのですが、今までのローンとどこが違うのか、 肝心なことについての説明はなされていません。

 詳細は、融資申込みの際に・・、ということなのでしょうが、 今今資金が必要と思う中小企業の社長が冷静に融資の内容を確認することも少ないでしょう。大概は、 目の前の資金繰りで精一杯のはずです。

 そういう時、融資申込みの準備をお手伝いしながら、 融資内容について冷静にアドバイスするのも税理士に出来る仕事です。

 また、突然の取引先の倒産等から返済に困ってしまったとき、 銀行と交渉するのも税理士に出来る仕事でしょう。

 

 そういう仕事は、税理士の仕事ではないと言うのも正しいとは思います。しかし、 そういう仕事も出来るはずと私は思います。

 

 たとえ中小企業とのお付き合いといえども、税理士は時代の大きな流れを把握しておく必要があります。
  なぜならば、その中小企業が大きな流れの渦中にあり、その渦中で苦しんでいるからです。

 政治が悪いとか、時代が良くないとか、そういうことばかりを述べても仕方がありません。

 要は、これからどうするのか、どうすべきなのかなのです。

 来年は、地域力再生機構が動きはじめます。
 それはどういうことなのか、中小企業はどう対処すべきなのか、金融再編は終わっておらず、むしろこれからが試練なのかもしれません。

 資金繰りで困ったら、早めにいろいろな方に相談して下さい。全ての資金を使い果たし、 全ての資産を失う前に。

 

 本来、事業が少々傾きはじめたら全力で立て直すべきなのです。倒れる寸前という状況では、 立て直しのための資金も気力もなくなっているものです。

 全ての資金を使い果たし、全ての資産を失ってからでは、助けようにも助けようがありません。

 そういうことも、税理士の仕事と捉えても良いのではないかと、私は思っております。

 

 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
 それでは、おやすみなさい。

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2007年11月07日

租税教室〜山本守之先生の場合〜

  こんばんは。税理士の葵東子です。
  過日、税理士会の研修会で山本守之先生のお話しをお伺いしました。山本先生は、法人税法の大家で、 税理士ならば知らぬ人はいない著名な先生です。

 研修会で頂いた資料は、法人税の重要項目に係る解説、及び裁決・判決事例、 そして最近の山本先生の寄稿された論文、エッセイが一つにまとめられたもので、この資料を頂戴しただけでも研修会に参加した意義があるほど充実している資料でした。

 その資料の中に、「中学生の作文」というエッセイが納められていました。 税務弘報2007.11号に掲載されたものです。

 それは、山本先生とお孫さんとのお話しで、お孫さんに、税についての作文を書いたので見て欲しいと言われ、 読んでみたそうです。

 その作文は、「納税は国民の義務であるから、文句を言わずに負担すべきだ」という内容だったそうです。

 これに対して、山本先生は、「税について意見があれば、意見を述べ、 よりよい税制を作ることも必要ではないか」とお答えになったそうです。

 

 税理士は、実務家ですから、税制に従って書類を作成し、手続を行うのが仕事です。

 その実務をこなしながら、「どうしてこんな制度があるの?」とか「どうしてこんな変な制度なの?」と、 税理士ならば、誰もが税制の理不尽を感じたことがあるはずです。

 山本先生は、税制に関して、最も実務に即した意見を述べることが出来るのが税理士のはずであるが、 「税の実体に関する意見が少ない」と、やんわりと(いえ「ずばりと」でしょうか)意見しています。  

 それはその通りで、立法や改正のための活動をしても、税理士報酬には結びつきません。

 また、課税庁から「あの税理士は国家に批判的な税理士」と目されてしまうことにもなりかねません。

「改正に関する意見を述べるとか、運動をする、というのは勘弁して欲しい」 と話してる税理士も多いのが実情です。

 
 しかし、役員給与に関する制度については、ほとんどの実務家は納得できていないはずです。

 山本先生がおっしゃるように、このような制度を「立法されてしまっては、実務家としては手も足もでない」 のですから、立法の段階が、いかに重要かを実務家も痛感しているはずです。

 山本先生は、「文句を言わずに税を負担すべき」という中学生の答案に何と答えられるのだろうか・・・ とおっしゃれています。

 

 山本先生は、お孫さんに更に、
税の機能(税源の調達、富の再配分、景気調整)、
格差の是正(都市と地方、シャッター商店街)、
公平の種類(垂直的公平と水平的公平)
のお話しをしたそうです。

 
 租税教室の講師を担当するに当たって、私が意識していたこととほぼ一致していたので、とてもほっとしました。

 ですが、昨年私は、景気調整とシャッター商店街については言及しませんでした。

 今年は、景気調整について考えて貰うのに良い資料を見つけましたので、 それを使って説明しようと思っていました。

 これからは地方の時代でもありますから、 格差の是正と地方の自立についてもお話しすべきなのかもしれません。

 山本先生のエッセイを拝見しながら、お孫さんにどんなお話しをしたのでしょうか、 と思わずにいられませんでした。
 今年度の租税教室では、「山本先生は、お孫さんにどんなお話しをしたのだろうか」と思いを馳せながらお話しをさせて頂こうと決めました。

 本当にどんなお話しだったのでしょうね・・・。
 山本先生のお孫さんは、先生のお話を聞いて、「納税義務」という単純な発想から卒業出来たようですが、私が子供に話した時には、 5分くらいで目が泳いでいました。
 完全に、ついてこれていないようでした。(^_^;) 
 
 まぁ、現実はこんな感じかな・・・と思いつつ、
 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
 それでは、おやすみなさい。

 

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posted by 葵東子 at 06:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 税理士としての仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月24日

消費税の増税の陰

  こんばんは。税理士の葵東子です。
  いよいよ消費税の増税について、具体的なお話しがでてくるようになりました。 増税はカウントダウンの段階にはいってきたようです。

 本日は、記帳指導の担当日だったのですが、そこに、以前は給料を貰い雇われていたのですが、 数年前から外注扱いになり、確定申告をしなければならなくなった、と言う方がいらっしゃいました。

 その方は、私の担当の方ではなく、別の税理士先生の担当でした。その会話が漏れ聞こえて来たのです。
(決して、故意ではありません・・・(^_^;))

 その担当の税理士先生は、こういいます。

 「あなたのお話しを聞くと、外注ではなく、実態は給与のようです。」

 しかし、会社は雇用契約を結んではくれないし、支払金額から源泉もしない、 当然源泉徴収票も出してはくれないと、その方はいいます。

 仕事に出た日数だけの収入であり、会社の方から「明日はいいから」と言い渡されるとのこと。 そのため収入金額はそれほど多くはないようです。いえ、車に関する経費は自分持ちなのですが、収入が少なくて、 必要な車さえ購入できないと言います。

 

 会社がそのような扱いにしているのは、消費税対策からのことであろうと私たち税理士は、 容易に推測出来ました

 請負の場合には、経費らしい経費もなく給与所得控除の恩恵もありませんから、 収入に対する税額は随分と高額になります。

 担当の税理士先生は、「それではあまりに、あなたが可愛そうだ」ともおっしゃいました。

 

 その方のように外注扱いとなった方が沢山いると、報道では聞いていました。それは、 本当なのだと目の当たりにした思いでした。

 

 企業は、継続して存続すべく経済活動を行っています。
しかし、ここ数年の大手企業の業績回復は、このような社員のリストラ、雇用形態の変更などにより成し遂げられたものなのです。

 会社だって個人だって、みんな必死で生きている、だから仕方がない、と言えばその通りかもしれません。

 

 しかし、給与所得の給与所得控除が青天井で、何千万、 何億給与を貰っても給与所得控除の恩恵があるというのに、その方には給与所得控除の適用はありません。

 事業所得なのですから、当然です。

 

 消費税の増税されることののしわ寄せが、 こんな形で生じて来ているのは、 税制の想定外のことなのでしょう。税制の対応が不十分であり、また遅れていると言わざるを得ません。

 

 教育制度に対する税額控除も良いでしょう。
 減価償却の改正も良いでしょう。

 しかし、こういう外注扱いとなった請負のものたちに、
ひとり親方の特例計算などを援用することを認めても良いのではないかと、本日はどうしてもそう思えました。

 

 別の先生が、「外注扱いにすれば良いことをアドバイスしたのは、きっと税理士だよな・・」 とおっしゃいました。私もそうだと思いました。

 

 ある先生が、声高らかに「私は、税理士業を通して、社会に貢献します」と話されていたのを思い出しました。
 
 私も、そうあるべきと思っていましたが、しかしそれはそういう結果になっているのだろうかと疑問に感じて来ました。

 

 愚直に正直に働く者にしわ寄せがきてしまう現在の制度は、是正されるべきでしょうと思います。

 消費税についても、特殊支配同族会社の役員給与についても、給与所得控除についても、 十分に議論され、 そして是正されるべきです。

 ですが、あまりに税法が複雑になりすぎて、みんなで議論することが難しくなっています。

 いつからそんな風になったのでしょうね。
 

 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。それでは、おやすみなさい。

 

★許可なき転載を禁止致します。

 

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2007年09月08日

企業再生プログラム

  こんばんは。税理士の葵東子です。
  企業再生のプログラムについての研修会に参加してみました。

 参加してとても良かったです
 税理士は税理士でしかないことを、思い知りました。
     

 会社を経営するのは、経営者であり、税理士ではありません。しかし中小企業の場合には、 税理士が経営者のすぐ側に居り、経営者の相談役であることがほとんどです。

 税理士を頼りにする中小企業の経営者も多いことと思います。

 そんな時、税理士は自分のもてる知識と経験の全てを持って、経営者をサポートします。

 しかし、善意でアドバイスしたことが、経営者を間違った方向へ導くことも多いことを知りました。

 「そういう無責任な先生方のお言葉が、会社を悪い方向へ追い込むんです」「コストカットなど、 誰でも出来ることです」と指摘されました。

 コストカットは誰にでも出来る・・と言われ、そう言われて見ればそうかとも思え、 決算書を見せられるとすぐ数字を見てしまう税理士の悲しい性に気付きました。

 

 税理士の税金優先の思考や問題先送りの姿勢が、経営者の危機感を鈍らせ、 気づきを先送りさせることもあります。

 

 「減価償却をすると赤字になるので、今期は減価償却を見送りましょう」とか、

 「決算対策にベンツの中古の車を買っては如何でしょう」とか、

 「繰越欠損金がもったいないですね、対策を講じましょうか?」

 というような税理士を、心から頼れる参謀と呼んで良いかどうか疑問に思うようになりました。

 確かに、それらは違法ではなく、税金対策としては有効でありある意味で賢い行動でしょうとは思います。

 しかし、経営上は果たして正しい選択かと言えば、甚だ疑問です。

 「私は、節税の限りを尽くして、ここまで大きくなりました」という話を聞いた事があるでしょうか。

 つまり、節税をして叩き出せる利益や資金などは、たかが知れているということです。

 合法的節税は悪くはないのですが、経営者は、 あえて合法的節税に頼らないことを選択できるような強い会社を作る必要があります。経営者はその心構えを忘れてはいけないと思います。

 また、赤字であること、資金繰りが苦しいことなどの問題を先送りして良いことなどありません。  

 「こうすれば、とりあえず借入が出来ます」とか、「役員報酬を下げればとりあえず利益を確保出来ますし、 個人の節税にもなります」というような発言は、税理士の得意とするところですが、 これはほとんどの場合問題の先送りでしかありません。

 企業再生の場面では、いろいろなことが起こり、いろいろな損害や悲劇が生じます。
 「そういう損害や悲劇を未然に防ぐのは、先生方の役割です。」・・・そう言われました。

 その言葉は・・・本当に心に響きました。

 税理士は、税務のプロです。それ以上でもそれ以下でもありません。 しかし中小企業の経営者との距離が近ければ近いほど、それだけではいけないことを思い知りました。

 事業が上手く行っている時にも、事業が苦しい時にも、少しでもお役に立ちたい・・・そう思うのであれば、 学ぶべき事も知るべきこともまだまだあるのだと痛感致しました。

 事業再生の分野の取り組みは、これからも続けていきたいと思います。 

 

 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、 ありがとうございます。それでは、おやすみなさい。

 

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2007年07月14日

問題先送りの選挙なの??

 こんばんは。税理士の葵東子と申します。いよいよ選挙が始まりましたね。
 政治の話は、何だか党利党略とか、私利私欲とかがあって難しいのですが、ですが今回の選挙の進み方は・・・、 ちょっとだまって居たくない気分です。

 お時間がございましたら、お付き合い下さいませ。

 一昨年あたり、「消費税が上がるのは、 平成19年若しくは20年」と関与先様にご案内して居りましたから、最近「消費税はどうなんでしょう?」と、 ご質問を受けることが多かったです。

 しかし、連日のニュースの通り、 年金問題で政権はおおゆれです。あまりの社会保険庁のずさんさに驚きましたよね。

 そして、 事務所費問題や介護保険の事業所指定の問題など、それぞれ大切なことではありますが、しかし正直、これらは骨太路線の話題ではないな〜?? と思って居りました。

 折しも、  こんな記事(安倍晋三と大田弘子の 「続・経済財政戦記」(2007/6/20)
拝見し、やっぱり先送りなんですね〜とため息をつきそうになりました。

 国民は、今回のこの問題先送りを安部政権の逃げと見て、厳しい批判をするのか、
 
しかし野党とて消費税に触れることなく、、、
 もしかして国民までも増税が嫌と、、、

 もしかしてもしかして、本気でみんな消費税問題をスルーなのかな〜?

 選挙に意味がないと思いたくはないですが、問題先送りですから、 税金的視点からはどこに投票していいのかはっきりしないですよね。

 つまり、問題は複雑であり、増税することは大変なんだと思います。 ましてやちょっと税収が増えてしまったので尚更です。

 小沢さんが進退を賭して、政権を略奪すべく策を講じたとしても、増税以外抜本的解決策はなく、 記事にあるように「例え小沢民主党が勝利したとしても、事態打開につながるかどうかは全く分からない。」ということなんだと。

 安部さんは、「美しい国」 にしたいと述べていらっしゃいます。どうやら、憲法や教育基本法の議論をしたいように見受けられます。

 たしかに、それらも大切なことであって、議論されるべきことではあります。 でも、今議論されるべきことではないのでは?と私は思います。

 なぜなら、教育の現場の問題や愛国心の問題は、制度の問題ではないと思うからです。 つまり制度を変えれば問題が解決するというものではない、しかるに今今の優先事項ではないと。

 しかし、少子高齢化社会は、刻々と進んで居るわけで、 問題先送りもいい加減にして欲しいと思うのは私だけではないはずです。

 福祉の先進国とされるスウェーデンの税金は、高額で有名ですよね。みんな「ゆりかごから、墓場まで」 と言われる、安心した福祉のために高額の税金を納めているようです。

 スウェーデンとて、きれい事ばかりではないと思いますが、 しかし高額の税金を受け入れている国民がちゃんと実例としてあるのです。

 日本の政治家には、もう少し力強くこれからの日本の方向性を語って欲しい思うのですが、 今回の選挙では無理なのでしょうか。

 だから・・・、応援したい政治家もいないという者が増えて当然ではないか、と思うのですが、 如何でしょうか。

 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。それでは、おやすみなさい。

 

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2007年06月25日

企業再生ビジネス

 こんばんは。税理士の葵東子と申します。本日は、「企業再生ビジネス」についてお話ししたいと思います。 お時間がございましたら、お付き合い下さいませ。

 経営者のみならず、会計人であるならば、誰もが時代が大きく変化したことを実感し、痛感しています。 もはや、過去の成功体験は通用せず、経営者の意識も経営手法も時代の流れに合わせて変化させて行かねばなりません。

 税理士もそんな渦中にいるはずで、 税務会計の専門家というのみでは経営者の良き参謀とはいえないのではないか、そんな焦りに似た思いが私にはありました。

 中小企業を取り巻く環境は厳しく、大企業が過去最高益を更新するなか、 中小企業の方は更に明暗が分かれていくことでしょう。つまり中小企業を取り巻く環境は、暫くはやはり厳しいはずです。 地方によっては、ますます厳しくなっていくのかもしれません。

 そういう状況が間違いないと予想されるとき、企業が良い方向に向かっている時は良いが、 企業が悪い状況にある時の税理士のアドバイスこそ重要なのではないか、困ったときにこそ的確なアドバイスをしたい、 そう思う自分に気がつきました。

 資金繰りに困ったらどうすれば良いのか、リスケをすべきなのかどうか、追加担保を提供して良いのかどうか、 追加保証人を付けるべきかそうか、破産すべきなのかどうか、破産しか方法がないのか、自宅が根抵当に入っていたら、 自宅は絶対助からないのかどうか・・・、

 私は、そういう問いかけに適切にお答えできるのか、いえ適切にお答えしたい、そう思いながら、 私は企業再生ビジネスにアプローチし始めたのでした。

 ブログの更新も放っておいて、です。

 企業再生や事業再生についての情報は、ブログで日記風に記載するのに相応しいものではありませんでした。

 金融機関の実態や思惑、ファンドの動向、事例の検討等、暴露系ブログとして連載するのであれば、 それ相応に面白い内容になるとは思いますが、私はライターではなく、一税理士であり実務家です。そういう興味本位の記載は出来ないと思いました。

 ここ数ヶ月は、私にとって大きな転換時期となったように思います。企業再生ビジネスへの取り組みは、 今後も重要テーマとしていこうと考えております。

 企業再生ビジネスは、比較的新しいビジネスで、 倒産ビジネスと混同なさっている方もいらっしゃるかもしれません。
  
いずれの機会には、もう少し企業再生ビジネスについてご紹介していこうと思います。  

 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。それでは、おやすみなさい。


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2007年01月12日

書面添付制度

 こんばんは。税理士の葵東子と申します。「書面添付」という制度をご存じでしょうか? 本日は、 その書面添付制度についてお話ししたいと思います。

 書面添付制度とは、税理士法第33条の2に規定されている制度で、「税理士が、申告書の作成に関し、 計算し、整理し、 又は相談に応じた事項を記載した書面を申告書に添付できる」というものです。

 財務省のHPによれば、「正確な申告書の作成・提出に資するとともに、税務行政の円滑化が図られ、 ひいては信頼される税理士制度の確立に結びつくものであることから、引き続き、この制度を尊重し、推進することに努めます。」 と書面添付制度が推奨されています。

 平たく言えば、決算書や申告書の「詳細な説明書」といったところと私は理解しています。

 書面添付は任意です。つまり、書面添付はしなくても良い訳で、対費用効果からいえば、 無駄な作業とも言えます。

 
 私は、相続税の申告書を作成する際に、どうしても通達による評価が困難な場合や、通達による評価が不合理であると思われる時には、 その評価方法やその評価を採用した理由と根拠などを記載して提出していました。

 つまり、法定外の資料を作成し、添付していました。相続税法の申告の場合には、 そのようにする必要があることが多いのです

 書面添付制度があると知ったのは、税理士になってからでしたが、 相続税の申告の際には上記のようにしておりましたので、私には、当然の制度のように思え、別段の違和感は感じませんでした。

 ある関与先さんに書面添付をすることにしました。税務署からの調査が入るとも思わなかったのですが、 書面添付をすることによって決算書や申告書の内容がよく解るわけですから、 即ち書面添付によって税務調査の対象から外れるかもしれないとも思えました。

 一生懸命仕事をしている社長さんの貴重な時間を、税務調査などに費やされることなく、 事業に集中できるように・・・と思いました。社長さんは、「大変だ〜」と言いながらも、 一生懸命お仕事をなさっていると思いましたので、私も私に出来ることで社長さんのお手伝いがしたいと思ったのです。 社長さんにその旨をお話しし、書面添付を行いました。

 書面添付を実施した後、別段何事もなくすぎておりましたが、最近社長さんに言われました。

 「銀行さんが、何も聞かなくなりました」と。以前はいろいろ聞かれていたと言います。

 銀行さんの融資窓口の仕事の範囲が変わったのかもしれません。あるいは、 もしかして書面添付のお陰かもしれないと思えました。

 税務署に対する制度として書面添付制度を捉えていたのですが、 それだけのものではないのだと知りました。

 社長さんにとっては、 銀行さんからあれこれ質問を受けることがなくなり、 時間のロス等が少なくなったようです。

 たったそれだけのこと・・と言われるかもしれませんが、書面添付をすることによって、 それだけでもお役に立てたのかもしれない思うと、嬉しくなりました。

 任意の書面添付ですが、書面添付をして良かったと思いました。

 

 経理の仕事は、地味なものです。「そんなことは、誰でも出来ることだ」と言われたこともあります。
  それは、経理の仕事の一部についてはその通りで、それに反論するつもりはありません。

 ですが、そんな地味な仕事でも、小さな役立ちが出来ることもあります。そういうお役に立てることは、 やはりきちんと実行していこう・・そう思った次第です。

 

 

 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
 それでは、おやすみなさい。

 

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2006年12月16日

H19年度税制改正大綱と電子申告

こんにちは。税理士の葵東子と申します。先日平成19年度税制改正大綱が発表になりました。
 例によってページ数が多く、表現も回りくどいく、前書きも長く・・、もう少し解りやすいものにして貰いたいといつも思いますが、 そんなことを思っているのは私だけでしょうか。

 平成16年度の改正あたりから、こんな改正はいいの〜?と思うような突然の納税者不利の改正が続き、 平成19年度はそんな理不尽な改正はないでしょうね・・・と思いながら、大綱発表を待っておりました。

 その平成19年度の改正は、およそ新聞等で報道されていた内容であり、その点ではほっと致しました。

 特定同族会社の留保金課税制度の見直され、 特定同族会社の留保金課税制度の適用対象から資本金1億円以下の法人を除外されることになりました。

 また、特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度の見直しされ、  特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度について、適用除外基準である基準所得金額を1,600万円(現行800万円) に引き上げされました。

 これらの改正は、制度自体が??と思われる制度ですので、大変喜ばしい改正です。ですが、 消費税の増税の議論は先送りされましたが、私は、それは良かったというより、近い将来起こる反動の方が余計に心配です。

 内々の情報で電子申告制度が見直されるとのことでしたが、ようやく実現しました。 今回は個人について、 電子申告をすれば税額控除を受けられることになりました。

 平成19年又は20年の確定申告を電子申告で行った場合には、5000円の税額控除が受けられます。 以前から、強く要望されていた事でしたが、ようやく実現致しました。

 せっかく設けられた特典に文句を言うのも如何なものかと思いはするのですが、ですがあえて 「5000円を1回だけですか〜?」と言いたいです。せめて3年くらい・・と個人的は思います。
  しかし当初は1000円、1回と聞いていましたから、大躍進でした。

 今の税理士と逢えば、話題は必ず電子申告です。納税者にとってメリットがあるわけですから、 税理士は電子申告を実践せざるをえなりました。

 例年、年末はどうしても慌ただしいのですが、今年の年末はより慌ただしいですね。
 
 

 本日も、ここまでお付き合いくださいまして、ありがとうございます。
 それでは、おやすみなさい。

 

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2006年10月13日

サイバー事務所を目指せ!

 こんばんは。税理士の葵東子と申します。 最近、ブログの更新は放っておいて・・・、 何をしていたかと申しますと、「サイバー事務所」を目指すべく、情報を収集し、方法等模索しておりました。

 具体的には、電子申告・電子帳簿・電子納税の推進であり、そしてペーパレス事務の実現、事務の合理化です。

 今までの、そのようなことに関心がありましたが、今までは、PCの処理速度が遅く、或いは通信速度が遅く、 それらのシステムを導入しても余計に時間がかかり、少しも合理的ではなく、従って私の「サイバー事務所」計画も、 具体的実施にいたって居りませんでした。

 しかし、最近、電子申告完全実施(100%実施)をなさっている先生にであい、 またペーパレス事務所を実現した先生のお話しをお伺いし、大いに感化されてしまいました。

 その先生方のお話しをお伺いし、またユビキタス社会の到来によって、サイバー事務所の実現の機は熟したのだ・・・と思いました。そして、 ついにまた(なんです・・)「サイバー事務所」の実現に取り組むことにした次第です。

 税理士や公認会計士等の専門職で、IT(と括って良いのかどうか解りませんが・・)に関心があり、 ITに強い先生は意外と多いです。
 
幸いなことに、私の周囲にはそういう先生方が特に多いように思います。業務の合理化についても、 いろいろな情報を頂く機会が多く、とても有り難いです。

 サイバー事務所の中核となる業務は、もちろん、電子申告、電子帳簿、電子納税と位置づけて居ります。

 まずは、これらの手続について調べて居りました。疑問点は課税庁に質問するなどして、 手続の理解を深めておりました。 

 これらについて、お客様にお話ししてみると、思いの外反応は良く、少々といいますか、実はかなり・・・ 驚きました。
 電子申告等に躊躇していたのは、私だけであったのではないか・・・(^_^;)
と至極反省した次第です。

 一番の難問は、事務の合理化であり、実は遠隔地操作について検討し調べていました。

 と言いますか、遠隔地操作について良く解りませんので、詳しい方に、しつこく(嫌われそうになりながら) 質問していた・・・というだけなのですが・・・。

 いろいろな愚問を投げかけながら、教えて頂いた訳ですが、最後には「通信の世界では、 ルールとしてやってはいけないと決まっていることでも、実現する方法はたくさんあります。」と教えて頂きました。

  詳しく教えて頂けば、教えて頂くほど、難しくなってついていけなくなって居りましたが、 何となく漠然と「難しい」ということが理解できたような。。。(^_^;)


 まだ課題の全てがクリアされてはいないようですが、リスク等をご説明しながら、順次皆様にご案内して行こうと考えて居ります。

 また、ペーパレス化の趣旨は、紙の絶滅だけではなく、本意は「データの電子化」です。
 つまり、音声や動画も含めたデータ電子化であり、またその管理について模索し、考えて居りました。

 こうなってくるとそれは税理士の仕事なのかどうか・・という疑問が沸いてはくるのですが、 しかし時代は流れ、 税理士等もこういう素養が必要な時代になったのではないかと私には思えます。

 自らがサイバー事務所を模索することにより、事務の合理化等のノウハウ等を蓄積し、 また時代の流れに即した業務を実践することによって、中小企業のIT化に寄与したい・・・そう考えて居ります。

 しかし取り組みは、始めたばかり。。。なのですが。(^_^;)

 

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2006年09月25日

ユビキタス社会の到来

こんばんは。税理士の葵東子と申します。 ずっと「ユビキタス」って何??と思っていたのですが、 先日松原聡氏のお話をお伺いし、いろいろなシナプスな繋がった・・・と思えました。「ユビキタス」って、「指?」 と思われるようなわたくしと同類項のお方は、どうぞご覧下さいませ。

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2006年09月16日

鳥飼弁護士による会計参与のすすめ

 こんばんは。税理士の葵東子と申します。先日、鳥飼重和弁護士のお話しをお伺い致しました。
 テーマは、「新会社法の戦略的活用と職業会計人の責任」でした。

 「新会社法」「会計人の責任」とくれば、中身は「会計参与」 しかありませんね
 
 鳥飼弁護士は、租税訴訟と会社法を中心にご活躍中の先生です。
 

 税務訴訟と言うのは、お金がかかる・・・相手は毎日税法を見ている担当者が何十人もいる国である。 勝とうと思えばこちらも相応の準備をしないと勝てる訴訟も勝てない、お金がなくて負けることもある、 と思いの外赤裸々なオープニングではじまりました。

 国家賠償訴訟を見れば良く解りますが、税務訴訟も大変なんでしょうね・・と思っていましたが、 鳥飼弁護士のお話をお伺いすれば、それは予想以上の大変さのようでした。

 税法を見ていれば、政府がどんな風に政策を進めようとしているのか、ある程度理解出来ます。それで、 私も理解していたつもりになっていましたが、しかし鳥飼弁護士のお話は、もっと大きな枠組みでのお話しであり、税理士の視野の狭さを感じました。

 政治にとって税金の徴収は資金の調達であり、大事なことです。税法は確かに政府の方向性を示しますが、 資金のあまり絡まない部分については私には、よく見えていなかったんだと気付きました。  

 「会計参与」について、鳥飼弁護士は、税理士にとって大きなチャンスではないかとおっしゃっていました。 某税理士会幹部の先生もそうお話しになっていらっしゃいましたが・・・。

 しかし、会計参与は責任も重く、リスクも高いというのが、大方の税理士の見方です。
 「会計参与」制度は条文あれど、空文か?(空文化)しそうな雰囲気がなきにしもあらずです。

 しかし、鳥飼弁護士は熱く、「会計参与」を生かすも殺すも税理士次第。
 先陣を切って、会計参与に道を開き、そうしたものが先駆者利益を享受する・・・・、というようなことを話され、ちょっと驚きました。

 単なる、会計参与の解説の講演かと思っておりましたが、「会計参与」への強い推進のお言葉があるとは・・・ ・・。

 その語り口は熱いものがあり、何だか「会計参与」 をしないといけないような気分になってしまいました。
 鳥飼弁護士も、当初想定していたお話しと違っていたのか、
 「持ってきたレジメを1頁も見ないことになりそうです」と話され、結局本当に1回も見ませんでした〜
( ̄O ̄;

 鳥飼弁護士のお父様は、国税の職員であったそうで、 若き日お父様の事務所をお手伝いしたこともあったそうです。
 税務に精通していることや、税務訴訟に取り組んでいるのは、そんな背景からなのかもしれません。

 鳥飼弁護士のお父様は、顧問先に「節税なんて考えるな!!」と常々強く言っていたとのこと。

 法人税の調査を長く担当なさっていたそうで、その経験から思い考えた末のお言葉だったのでしょう。
 ですが、それら顧問先で、バブル崩壊のより潰れた会社はないとお話し下さいました。
 

 節税策を考えるのが、税理士の仕事と言い切る税理士もいます。
 それも税理士の仕事の一つではあると思います。
 
  しかし、そういう考え方をする姿勢が人間を姑息なものにし、引いては会社を潰すに至るのかもしれません。

 付き合う税理士によって、会社の運命が決まるとまでは言いませんが、 大きな影響を受けることは間違いありません。

 そんな大変面白く興味深いお話しを鳥飼弁護士からお伺い出来ました。

 そして、私も「会計参与」について、ちょっと前向きに考えて見ようかな・・ と思えた貴重な講演でもありました。
 一緒に聞いていた皆さんは、きっと私と同じように思ったことと思います。
 講演会は、拍手喝采のうちに終了致しました。

  本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
 それでは、おやすみなさい。

 

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2006年07月29日

電子申告

 こんばんは。税理士の葵東子と申します。本日は「電子申告」についてお話ししたいと思います。 お時間がございましたら、お付き合い下さい。

 先日、所属管轄の税務署長さんとお名刺を交換する機会がありました。税務署の移動は7月ですので、 着任早々であったようです。

 そのお名刺を拝見し、私は驚きました。国税庁のマークはなく、e-TAXの絵がお名刺に描かれています。 (こんな絵なんですよ〜)

 所轄税務署長さんのご挨拶は当然電子申告のこと、名刺交換の時の話題も当然電子申告のことのみでした。

 申告全体のうち電子申告の占める割合は、1%にも満たない状況のようですが、それを平成22年を目処に、 50%まで持っていく目標が掲げられているそうです。電子申告の普及は最重点課題のようです。

 その目標があまりに飛躍的であり、絵に描いた餅風で、現実味がない目標ではないかと正直思いました。
 一般企業でも、これほどの急成長の目標を掲げるところはほとんどないことでしょう。

 しかし、それもそのはずで、先日財務省は、 2006年度の国の予算の無駄を点検する予算執行調査の結果を発表いたしました。
 
13の府省庁と18の特別会計の計57事業が対象で、予算規模は約3兆円。旅券(パスポート) の電子申請システムなどについて廃止を含む見直しを要請したのです。

 旅券(パスポート)の電子申請では、導入3年で133件しか利用されておらず、 「旅券1枚当たり経費は1600万円!!」と報道されました。

 この報道により、「消費税の税率アップよりも先にすることがあるのではないか」、 「税金は本当に有効に利用されているのか」と疑問に思われた方も多いと思います。

 財務省が予算の無駄を指摘したのですから、 財務省自らの電子申告システムは当然有効に稼働していなければなりません。

 電子申告は、旅券申請よりは稼働していますし、 実績も着実に伸びて来てはいます。しかし、それでも利用状況が全体の1%にも満たない現実は、「予算の無駄」 と言われてしかるべき現状でしょうね。

 そういう「予算の無駄」にならないよう、 「利用率50%の達成」という大きな目標が掲げられたのでしょう。

 他国の電子政府の進捗状況というものを拝見しますと、 日本はシンガポール、フィンランドには完全に遅れをとっており、台湾、韓国にも随分遅れている状況です。

 「日本は先進国である」と多くの国民が自負し認識していると思われますが、 電子政府の実現の面から見ると決して先進国であると言えません。
 

 電子申告が普及しない理由は、他の電子申請と同じく手続が面倒すぎることにあります。 税理士の負担もかなりのものです。
 
 しかし最も大きな理由は、電子申告をしても納税者に何のメリットもないことだと思います。もちろん税理士にもメリットはありません。

 他国では、電子申告をした場合、税金が多少安くなるなどのメリットがあります。 そういう納税者側のメリットがあったからこそ、シンガポールなどでは電子申告が普及したのです。

 日本でも電子申告を普及させたいのであれば、 「甘〜いあめ」が必要でしょう。
 納税者にメリットがあるとなれば、税理士も手続が負担で面倒であったとしても動かざるを得ません。

 電子申告システムも「予算の無駄」 となってしまうかどうかは、実は次なる政策如何ではないかと思われます。
 次なる政策を待っている実務家も多いのかもしれません。

 更に地方税でも電子申告のメリットが出現してくれば、電子申告は飛躍的に普及すると思われます。

 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
 それでは、おやすみなさい。

<参考>

国税電子申告・ 電子納税e-TAXのHP


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2006年07月26日

税務訴訟の勝率

 こんばんは。税理士の葵東子と申します。本日は「税務訴訟の勝率」についてお話ししたいと思います。 お時間がございましたら、お付き合い下さい。

 税務署が行う処分に不服がある場合、どうすれば良いのでしょうか?
 その場合には、即裁判・・・という訳には行かず、裁判の前に国税不服審判所への審査請求という手続きをすることになっています。


 国税不服審判所は、昭和45年5月に国税庁の附属機関(現在は特別の機関)として設置されました。
 国税の賦課徴収を行う税務署や国税局などの執行機関から分離された別個の機関であり、納税者の正当な権利を守ることを目的に設けられたものです。

 税務署がした更正、決定、差押えなどの処分に不服があるときには、処分の通知を受けた日以後 2ヶ月以内に税務署へ「異議申立て」を行います。税務署は、 その処分について再度見直しをして異議に対する決定をします。

 異議申立てに対する税務署長等の決定があった後の処分に、なお不服があるときは、 その通知を受けた日の翌日から1か月以内に国税不服審判所長に対して「審査請求」をすることができます。

 青色申告者については税務署に対する「異議申立て」を省略して、直接国税不服審判所に「審査請求」 を行うことができます。

 国税不服審判所はその不服の点を中心に、3人以上の国税審判官の合議 により、 独立した第三者的立場で「裁決」 をして通知します。

 審査請求に対する国税不服審判所長の裁決があった後の処分に、なお不服があるときは、 その通知を受けた日の翌日から6か月以内裁判所に対して訴えを提起することができます。

 

 上記のように、国税不服審判所は 「納税者の正当な権利を守ることを目的にして」設けられた機関であるそうですが、どう見ても 「異議申し立て」や「審査請求」の手続をしなければならない期間が、とても短いですよね。

 2か月以内とか1か月以内なんですよ。
 長ければ良いかと言えば、そうとも言い切れないとは思いますが、それを加味して考えても納税者側の手続すべき期間が短い・・・ 私はそう思いました。

 国税不服審判所の案内等のパンフレットには、税務署、国税局と納税者から独立した第三的立場
に立っているとして、裁判官、大学教授、法曹及び国税関係者から構成されているとしています。

 ところが、実際の人員構成はほとんどが税務署や国税局から出向してきた国税職員ばかりだそうです。
 所長(首席審判官)はいつも検事出身者が就任し、次席審判官は国税庁のキャリアで退職間際の人が就任するとのこと。

 部長審判官が4名いますが、第一部と第二部は国税庁のキャリアの指定席、 第三部と第四部は退職間際の人です。

 このように国税審判所の人的構成は、税務署や国税局出身者の課税庁側のに片寄っています。

 つまり、税務署若しくは国税庁との争い事を、国税庁の職員に審判してもらう・・・ という構図になっています。
 これでは勝てないのが当然といえるでしょう。勝率は15%程度のようです。 
(参考)

 およそ裁判などは、想像以上の時間と費用が必要なものです。相手が国の場合は、お相手は公務員であり、 弁護士等の費用もかからず、時間もたっぷりあるわけです。

 税務署や国税局の処分が誤っていると憤慨したとしても、費用的にも時間的にも、 国相手の場合は根負けしてしまうのが常です。

 国家賠償の裁判で勝訴した時、原告側(国民側)が大泣きしている姿が報道されることがありますが、 それは大泣きするくらいの多大なる犠牲があったことを物語っているのだと思います。 

 税理士会では税理士を国税審判所に登用するように要望しているそうです。
  熱心に要望しているか、定かではありませんが、しかし、判断をする人的構成は、もう少し「納税者の正統な権利」 を守れそうなものにして欲しいですね。

 税理士には、出廷陳述権というものが認められています。

 出廷陳述権とは、「訴訟が提起された税務に関する処分につき、 裁判所の許可を得ずして当事者または訴訟代理人と共に裁判所に出頭して陳述する権利」と言います。

 でも、税理士は訴訟の知識もないため、その制度もほとんど活用されていないようです。税理士は、 もう少し訴訟を知る必要があるのではないかと思います。

 最近は、国家賠償案件でも税務訴訟でも、以前に比較して、勝てるようになったそうです。15%の勝率で・・ ・??と思うのですが、以前は裁決例などは公開されておらず、全くの手探りで論争するしかなかったのだそうです。

 そういう意味で、裁決例が公開されるようになったことは大変な意義があるのだと思います。

 しかし、、、それでもですね。国側に都合の良い例しか公開されていないのでは?と思ってしまうのは、 考えすぎでしょうか。

 
 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
 それでは、おやすみなさい。

 

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2006年07月09日

企業の独自性

 こんばんは。税理士の葵東子と申します。本日は「企業の独自性」についてお話ししたいと思います。 お時間がございましたら、お付き合い下さいませ。

 先の週末、山奥のお蕎麦屋さんに連れて行って貰いました。方向音痴でカーナビのない私は、 多分1人では来られない・・それほどの森の奥に、そのお店はありました。
 
 TVでも紹介された
有名なお店なのだそうです。
 ご来店のご記帳を見ると、確かに遙か遠くからお越しになった方のメッセージが記載されています。
 
 記載されている内容もさることながら、達筆ですね〜と別な意味でも感動しました。
(大方の税理士は読めない字を書きます。字が下手な場合が多いんです・・・(^_^;)) 

 営業時間は、一日のうち4時間だけ。11時から15時までです。そのせいか店内はお客様が沢山でした。

 
 お店は斜面にあり、更に下の方へ下って行くとため池があります。そこで、イワナを釣ることも出来ます。
 「竿も餌もただです。釣った魚は300円ね〜」とお店の方が説明していました。

 男性連れの数名は、うきうきした様子でイワナ釣り行くようでした。
 美味しいお蕎麦を食べることも楽しいですが、その後、しばし、自然を満喫できる趣向も良いと思いました。

 ここは多くのお客様でにぎわい、そのお客様はとてもここを楽しんでいると感じられました。

 巷では、売上減に悩む中小企業が沢山ですが、ここの様子を見ておりますと、商売は場所ではないし、 時代でもないのではないか・・と思わずにいられませんでした。

 そんなことを私が話すと、御一緒して下さったお方が言いました。
 「それは、大変な努力をしているからです。ここは、蛍の鑑賞会も行っていますし、蕎麦教室も開催しています。
 ここは、本当に努力をしていると思いますよ」と。

 そして・・・こう続けられました。
 「うちでも、メンバーが”他ではこんなことをしていない”と言うんですよ。
 うちは、小さな組織で、施設もおんぼろです。
 それでも、うちにしか出来ないサービスをしたいし、そうしないと大きなところに太刀打ち出来ないのです。
 勝ち残っていくためには、うちに出来るサービスを・・、うちにしか出来ないサービスをやって行くしかないんです・・・。」と。

 そのお方の強い決意と信念が感じられました。 
 そして、ここのお蕎麦屋さんと、御一緒したお方のお言葉には、共通のものが沢山あるとも思いました。
 「企業には独自性が必要であり、差別化を行うべき」といろいろなセミナーで何度も聞いていました。

 しかしあらためて、「独自性や差別化が必要」と教えて頂いた、そんな思いでお言葉を聞いておりました。
 セミナーや交流会に参加しなくても、こういう事が解る方は、解るのだと思いました。
 要は、精一杯考えること、創意工夫を凝らすことが大切なのでしょうと思いました。

 お水も天然水で美味しかったです。もちろん空気も美味しくて、森林浴になりました。
 お蕎麦は、もちろん美味しかったです。イワナの天ぷらは、最高でした。今度は、是非釣りをしてみたいものです。

 
 お逢いしたのは、お蕎麦を食べるためではありませんでした。
 お店に行くまでの車中において、或いはお蕎麦を食べながら、新たな事業展開に関するお話しをお伺いして居りました。

 そのお姿がとても真摯であり、大変一生懸命と感じられましたので、 私も自然と精一杯お手伝いしたいと思いました。

 嫌な事があると庭園を見に行くと、そのお方はおっしゃっていました。庭園を見ると心が静まるのだそうです。
 そうですね、庭園は1人の自分を感じられる良い所と思います。真似をしてみようかしら・・と思いました。
 今度御一緒するのは、庭園かもしれません。

 遊んでいるようでも、いつでも頭から仕事のことが離れていないようでした。
 仕事そのものを人生と思い、楽しんでいるのかもしれません。

  
 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
 それでは、おやすみなさい。

 

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2006年07月03日

バフェット氏の寄付

 こんばんは。税理士の葵東子と申します。本日は、「バフェット氏の寄付」 についてお話しをいたいと思います。お時間がございましたら、お付き合い下さいませ。

 先日、世界第2位の富豪とされる米投資家ウォーレン・バフェット氏は、同1位のB・ゲイツ・ マイクロソフト会長の夫妻による慈善財団などに合計で約370億ドル(約4兆3000億円)分の株式を寄付すると発表しました。 個人資産の約85%にあたる金額だそうです。

世界2位の富豪、4兆円超寄付 ゲイツ氏の財団などへ

 つい先日の5月に、ビル・ゲイツ氏は「お金持ちでなければよかった」と、複雑な心境を吐露して居り、 そして6月に入るとビル・ゲイツ氏は「08年7月に第一線を退く」と発表したばかりでした。
 このころには、もうバフェット氏からの寄付のお話しは固まっていたのでしょうか。

 バフェット氏はそんなに個人資産があったのだと驚きましたし、その資産の85% を寄付することを決めてしまった思い切りの良さにも驚きました。

 バフェット氏は、富を社会に還元する方法として「税金を払って財務省に任せるより、 夫妻の財団はお金の効用を最大化してくれる」と語ったそうです。国家よりもお金を有効に使ってくれる人として、 ゲイツ氏を選択してみせた訳です。

 自分の財産の使い方として、こういう方法もあるのだと私はいたく感心致しました。

 米国の政治家のみならず日本の政治家の方々も、 苦々しい思いでバフェット氏のコメントを聞いたのかもしれません。

 またバフェット氏は、資産家の子孫を裕福にする相続制度については「機会均等の考えを弱める」と批判し、遺産税廃止の動きに対しても 「遺産税は非常に公平な税で、骨抜きは見たくない」と非難したそうです。

 ぽんと個人資産を寄付し、子孫に美田は残さずを実践したようにも見えますが、実はそこには、 痛烈な政府への批判が見え隠れしています。

 或いはもしかして、バフェット氏は自らが寄付をすることに因って、 資産家の資産家たる本来の姿を示したのかもしれません。

 日本でも相続税の見直しが議論されています。もちろん増税の方向で・・・です。
 基礎控除額を下げて、税率も下げるという内容であれば、米国と同じく「資産家の子孫を裕福にする相続制度」になってしまい、 まさに格差の拡大が起こってしまいます。

 日本でそのような改正になった時、バフェット氏のように反対する方はいらっしゃるのでしょうか。

 その時には、そうですね・・・ 日本では御法川法男さまあたりにバフェット氏のような大口の寄付をお願いしたいと思うのですが、如何でしょうか。

 折しも、NPOに全財産を譲るというお話しを聞いたばかりでした。遠くの親戚より、近くの他人(NPO) を選んだ結果のようでした。

 そして、バフェット氏の寄付のニュースを聞き、財産を親族以外に渡すというのも、選択肢一つであり、 そういう選択肢を選ぶことが時代の流れかもしれない・・・・とふと思いました。 それはそれで良いと思えるケースもあるからです。

 ところで・・・、マイクロソフト社を育て上げた素晴らしい経営手腕と、卓越した先見性とを持ち合わせた、 そのビル・ゲイツ氏は、慈善事業家としてどんな活動を見せてくれるのでしょうか。
 私はとても楽しみです。(^_^)

 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
 それでは、おやすみなさい。

 

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2006年06月07日

これからの不動産投資の考え方 2

 こんばんは。税理士の葵東子です。 本日は 「これからの不動産投資の考え方 2」と題して、 また不動産投資についてお話ししたいと思います。御時間がございましたら、 お付き合い下さい。  

 不動産関連の書籍を数冊読んでみました。 一昔前のの不動産関係の書籍は、不動産の購入のプロセスや賃貸契約の具体例など、法律・法令の解説的書籍がほとんどでした。

 土地神話が崩壊した今の不動産関係の書籍は、どんなことが記載されているのでしょうか。
 ふとそんなことを思い、久々に不動産関連の書籍を眺めて見ました。

 目についたのは、不動産投資術を内容とするもの、 或いはアパート等の入居率を上げるためのノウハウ本でした。

 特に不動産投資に焦点をあてた書籍は、キャッシュフローと収益還元法を重視した物件選びを推奨しており、 その内容は易しいものではありませんでした。

 一昔前にはこのような書籍はあまりお目に係ることはありませんでしたね。それは、 一つは銀行の融資基準が変わったことにより、不動産物件選定の基準も変わったのです。 完全に担保主義がなくなった訳ではない要ですが、融資の際にはキャッシュ・フロー大切の要です。 時代に応じた書籍になったということでしょうか。

 今回読んだそれぞれの書籍の著者は、不動産投資のコンサルタントとしてご活躍の方々です。 豊富な事例に裏打ちされた書籍であろうと感じられました。
 (今回読んだ書籍は、下記に記載致しました。)

 一昔前であったなら、このような高度なノウハウが、 2000円前後の書籍に書かれているようなことはありませんでした。高価なプロ用の書籍に記載されていた情報だったと思います。
 

 それが、安価な書籍に記載されていることは、喜ばしいことなのかもしれません。 しかし反面、これらの書籍に書いてあることを鵜呑みにするのは危険と感じました。

 内容が高度な故に、一部解説が省略されて居り、 その省略故に誤解を招くような記載になっている箇所が見受けられました。紙面の都合でそのようになったと思いはしますが・・・。
 
 つまり気楽に読めることに重点がおかれた書籍であって、 正確に或いは詳細に説明することを主眼とした書籍ではないのです。

 そのようなことを十分考慮しておくべきでしょう。
徹底して隅から隅まで読むこと、そして別途に類似の書籍を読んでみる必要があると思いました。

 
 
土地神話が崩壊した現在の不動産投資は、簡単ではなくなり、以前よりリスクが高くなったと私も思います。

 しかしどんなにリスクが高くても、今も昔も資産形成の手段の双璧は、株と不動産です。
 また安定経営を考える上でも、株と不動産を抜きにして考えることは出来ません。

 リスクが高いから避けるのではなく、リスクを熟知し最小にする工夫が必要です。

 リスクを熟知するところまでは、誰でも出来ると思います。しかし大切なのは、熟知することではなく、 「工夫する」ことですよね。

 今回読んだ書籍でも、かなり突っ込んだ記載がされていると思われましたが、 肝心なことはベールに包まれているような。。。そんな雰囲気も感じられました。

 
 不動産投資は、歴としたビジネスです。
不動産投資を副業と呼ぶ方もいらっしゃいますが、 他方事業として真剣に取り組む方がいることを忘れては行けません。

 このずっと不動産の価格が下落していた最中でも、きちんと投資成果を上げている方が存在しています。

 そのような方々と同じ土俵での投資活動であることを良く理解しておくべきと思います。


 
本日も、ここまでお付き合い下さいまして、有り難うございます。
それでは・・・、おやすみなさい。

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<参考書籍>

あなたの土地活用はやめたほうがいい!
船井財産コンサルタンツ編 実業之社日本社

1年で10億円つくる!
不動産投資の破壊的成功法
金森重樹著 ダイヤモンド社

借金国家から資産を守る方法
前田和彦著 フォレスト出版

 

 

 

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2006年04月29日

まちづくり3法の改正〜大型店舗政策の大転換〜

 こんばんは。税理士の葵東子と申します。本日は 「まちづくり3法の改正」について、 お話しをしたいと思います。お時間がございましたら、付き合い下さい。

  「まちづくり3法」をご存じでしょうか?
まちづくり3法とは、平成10年に制定された「大規模小売店舗立地法」、「都市計画法」、「中心市街地活性化法」の総称です。

 
 大型商業施設の市街地出店を規制した旧大規模小売店舗法(大店法)を廃止し、 出店規制を一部緩和した大規模小売店舗立地法と、土地利用の規則を定めた都市計画法、 中心市街地活性化法がセットで制定されたものです。

 しかし、市街地の衰退(即ち中心部の空洞化です)に歯止めがかからず、 商業施設の郊外出店に関するより効果的な規制が求められていました。

 もともとは・・・1974年3月に大店法が施行されて、 500平方メートル以上の店舗については商工会などの意見を聞く「商業活動調整協議会」(商調協)が作られて、 大型店は都心部では反対が多くて出店できない状況でした。
 
 しかし、日米構造協議で米側から出店規制などの大店法撤廃要求が出され、92年1月に大店法は改正、商調協は廃止されたました。 これにより米国のおもちゃ店のトイザらスなどが相次いで出店しました。

 さらに98年から2000年にかけて政府はまちづくり三法(中心市街地活性化法、改正都市計画法、大店法) を整備しました。補助金などを出して中心市街地の活性化を図りましたがうまくいかず、中心部の商店は次々に閉店し、 シャッター通りになっていきました。

 今回の見直しの中心は郊外にスーパーなど大型店を出す場合は法律で規制、 中心市街地に誘導するという内容です。

 これを受けて、最大手のイオンは郊外型大型店の出店を加速させており、今年度は22店を新設し、 大半は1万平方メートル以上のようです。

 また、イトーヨーカ堂も中心部の約30店を09年までに閉鎖し、大型SCを増やします。

 イトーヨーカ堂の向かいにイオンが出来る、ヨークの近所にイオンがオープンする・・ と言うようなことがあちこちで見られます。大型スーパーが競って郊外へ出店していますね。

 福島県は全国に先駆けて「商業まちづくり条例」を作っています。 郊外店への出店を計画する大型店については市町村の意見を聞き、 地域の商店街に影響する場合は見直しを求めるという内容のですが、これにより結局は、揉めに揉めているようです。

 大型店の出店計画には、地元商店街は反対するばかりなのですが、昔々鉄道の開通に反対し、 鉄道を通さなかったばかりに、衰退の一途を辿った町があることを思い出すべきです。

 車を通れない通りにした故に、本当に静かな通りになってしまった商店街があります。

 まちづくり3法が改正されれば、暫くは郊外に大型店は進出してこないでしょう。それなのに、 単純に反対して良いのでしょうかと思います。

 また、国交省は05年6月から「街なか再生ファンド(基金)」を立ち上げて、 50戸程度で総事業費が10億円のマンションについては3割の融資をする制度を作っています。

 最近中心部にマンションが多く建っているのは、そのせいもあるようです。 

 郊外の大型店の出店も、中心部への出店や事業計画も、実は様々な法律の規制により変化していきます。

 しかし・・・今度の改正によって、中心部の商圏は活性化されるのか・・甚だ疑問です。

 改正により、中心部への出店は多くなると思いますが、 どれくらいの利益が確保出来るかという事の方が大切な訳で、その観点から言えば、 地代家賃が高い中心部への出店は明らかに不利です。

 また、魅力あるお店が中心部に出来なければ、 いかなる施策をしてもやはり人は集まってこないのではないかと思います。

 インターネット等でお買い物のほとんどを済ませることが出来る時代になりました。そういう中で、 リアル店舗の存在意義は何なのでしょうか。

 「魅力あるお店」を考え、実現することが、小売業にとって最重要課題なのです。 小売業にとって当たり前の事なのですが、それが厳しく問われている・・と思われます。

 

  本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
 それでは、おやすみなさい。

 

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2006年04月05日

会社法の施行前夜

 こんばんは。税理士の葵東子と申します。本日は 「会社法の施行前夜」 と題して、 今業界で最もホットな話題である会社法についてお話しいたいと思います。 付き合い頂ければ幸いです。

 今年の春は、例年と違い、確定申告業務が終了してもまだ慌ただしいです。花粉症だから・・ ・ということもありますが、いよいよ5月1日より会社法が施行される故です。

 一昨年から、会社法の改正については多くのセミナーが開催され、 会社法の改正がどんなものか、 という解説がされていました

 最近は、それでは新会社法において、中小企業はどうすれば良いのか・・・ というセミナーが多いです。 まさに会社法花盛り〜という感じです。

  近年、目まぐるしく商法の改正が行われて居りましたが、 これらはすべて国際会計基準の導入によるものでした。国際会計基準と呼んでいるものの、実質はアメリカ会計基準とのことです。

 いよいよ日本は、5月からネギを背負うことになってしまった(ネギカモですよ・・・ ネギカモ・・・)のですね〜。

 日本の商法は、もともとはドイツ商法をお手本にしていました。 今回はアメリカの会計基準に歩調を合わせるという改正ですから、 つまり商法の目的即ち基本理念が根本的に変わることを意味します。

 計算書類においても、利益処分案(損失処理案)がなくなり、「株主資本等変動計算書」 に代わります。「営業報告書」がはずれ、「個別注記表」が加わりました。

 貸借対照表の「資本の部」も、「純資産の部」に変更され、配列も代わります。

 そんな細かい変更は、単なる表記の変更ではなく、資産、負債の概念の変更による結果なのだそうです。 それは・・、まさに大改革です。

 で・・・中小企業はどうすれば良いか・・・なのですが、それは何もしなくても良いし、 定款を見直してオーダーメイドの会社にしても良く、それぞれの会社の選択になります。

 自由度が高い会社法のようですから、どんな風に会社をデザインするのかを、 社長等と十分に話し合う必要がありそうです。

 また会計参与という新しい役職も創設されました。会計参与は、 取締役と共同して計算書類を作成することが主な職務であり、決算書の信頼性を担保するために創設されました。

 その役職に就けるのは、税理士(税理士法人)、公認会計士(監査法人)です。その責任は、外部取締役と同等です。

 新会社法はとても自由度が高いようですから、 施行後も多くの話題が提供されるのではないかと思います。

 そして会社法施行後は、今度は税制改正が行われることと思います。

 例えば・・・、種類株式を発行することが出来るようになるのですが、 相続税法ではそのような会社の株式を評価する方法が整備されて居りません。

 会社法が施行された後、財産評価基本通達も大きく改正されることでしょう。

 その整備がされない今が、事業承継には良いのかも・・・?しれませんね〜。

 同族会社の役員の給与所得控除に規制が入りましたが、 その事も含めて社長様とお話しする事が盛りだくさんのこの頃です。 

 今年は一年中慌ただしいままなのかも知れません。本当はのんびり好きな温泉に行きたいのですが・・。

 

 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
 それでは、おやすみなさい。

 

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2006年03月20日

税務援助の本質

こんばんは。税理士の葵東子と申します。本日は 「税務援助の本質」 と題してお話しいたいと思います。 お時間がございましたら付き合い下さい。

 一般の方々にとって「税務援助」とはなんのことかと思われると思います。確定申告時期になると、 税務署や区役所等の公的機関で税務相談に応じているのは、実は税務署の職員だけではなく、税理士もその業務に従事しています。

 税理士が確定申告時期に、税務相談に応ずる業務を「税務援助」と呼んでいます。

 でも税務援助とは、本当は「行政のための援助」なのですよ。当初私は勘違いして居り、 「納税者のための援助」なのだと思っておりました。でも、本当はそうではないのです

 それでも出来る限り、担当した納税者の方には申告書の書き方や節税のコツなどお話ししておりました。
 そうしますと、「そういう事は今まで教えて貰えなかった」と納税者の方はおっしゃいます。

 でもですね、教えてくれない担当者が悪いわけではなくて、申告書をひたすら処理するのが税務援助なのです。 確定申告のセミナーの場ではないのですから、余計な事を話す私の方が良くないのです。

 それは、私なりのささやかな「納税者援助」のつもりでお話ししていたことでした。

 今回の税務援助でお見かけしたS先生は、「納税者のための援助」を行っていました。
 もっとちゃんと、「納税者のための援助」を行っている先生がいると知り、何となく嬉しく思いました。

 納税者の方は、耳が不自由なご婦人です。ほとんど筆談で会話をなさっていました。 署の方も紙と鉛筆を持って対応していました。

 時間がかかっていました。3時間ほどかかったのではないでしょうか。

 その後個別相談と言うことで私の担当するコーナーにそのご婦人はお越しになりました。

 早口で、自分は全く耳が聞こえないこと、申告は息子の申告であること、 発生主義で課税される事への疑問を話して下さいました。しっかりしたご婦人です。時間がかかったのは、 S先生にいろいろ疑問を投げかけていたせいのようです。

 S先生はそのご婦人が気になったのでしょうか、私どものコーナーにお越しになり、 申告の経緯を教えて下さいました。
 

 税理士試験を受験したおかげで、へろへろの字をてろてろと書ける私は、 こういう場面のための試験だったのかもしれない・・・・と思いつつ、そのご婦人と筆談を行いました。

 手続きが終了したとき、そのご婦人は「丁寧に対応して下さってありがとうございます」 とおっしゃって帰られました。

 それは、S先生や署員の方々へのお言葉だったと思います。 私も少しはお役に立てたのでしょうか。

 やっぱり税務援助は好きです。忙しい時は忙しくて大変なのですけれど・・・・。  

 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
 それでは、おやすみなさいませ。

 

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2005年12月16日

公益法人会計基準の改正 2

こんばんは。税理士の葵東子と申します。本日は、「公益法人会計基準の改正 2」 についてお話しいたいと思います。お付き合い頂ければ幸いです。

 新公益法人会計基準は、どんな風になっているかと申し上げれば・・・

 新会計基準は、事業の内容についてより解りやすい情報を提供するという観点から、 従来の資金収支計算を中心とする計算書類の体系を見直し、公益法人は、貸借対照表、正味財産増減計算書(フロー式)、キャッシュ・フロー計算書(ただし、大規模公益法人に適用) 及び財産目録によって構成される財務諸表を作成しなければならないとされました。

@収支計算書が消えて居ります。

A貸借対照表は、一括表示されていたの正味財産の部分を、 指定正味財産と一般正味財産に区分することとしました。

B正味財産計算書はフロー式(その発生原因を増加原因と減少原因とに分けてその両者を総額で示す様式) に統一されます。 

Cキャシュ・フロー計算書の作成は、大規模公益法人に適用されます。大規模公益法人とは、 前事業年度の財務諸表において、「資産の合計額が100億円以上」若しくは「負債の合計額が50億円以上」又は 「経常収益の合計額が10億円以上」の公益法人をいいます。

資金の範囲は、現金及び現金同等物とします。現金同等物には、要求払い預金の他、 3ヵ月以内の決済日が到来する価格変動リスクのない短期投資が含まれ、これは企業会計のと同様です。

Dその他については・・・

1) 減価償却は実施します。
  
2) 満期保有目的の債券は、償却原価法に基づきます。
  
3) 満期保有目的の債券並びに子会社株式及び関連会社株式以外の有価証券のうち、市場価格のあるものについては、時価評価とします。
  
4) 資産の時価が著しく下落(時価が帳簿価額から概ね50%を超えて下落している場合をいう。)し、回復の見込みがある場合を除き、 強制評価減を適用します。
ただし、有形固定資産及び無形固定資産について使用価値が時価を超える場合、使用価値が帳簿価格を超えない場合は、 使用価値をもって貸借対照表価額とすることができます。
  
 
5) 外国通貨、外貨建金銭債権債務(外貨預金を含む。)及び外貨建有価証券等については、子会社株式及び関連会社株式を除き、 決算時の為替相場による円換算額を付します。
  
6) その他、基本的には企業会計の方法に準じます。 
 
上記のように、明らかに公益法人会計はディスクロージャーを重視し、企業会計寄りに変化しようとしているのです。

そんな中NPO法人は、この改革の枠から外れることになりました。 大規模な公益法人と一緒に議論されてはたまらないということらしいです。

しかし・・・それは、本当に良い選択だったのでしょうか?
 

何となくせっかくの「公益性のある公益法人」への道を、 自らが閉ざしてしまったのではないかと思うところもあります。

どんな形態でどんな活動をするのかを決めるのは、 各団体若しくは法人の主体性に任せられているものと思います。

「公益性のある公益法人」として活動したかったNPO法人も・・・ もしかして居るのではないかと思ったりしたのですが・・・、いなかったのかもしれません。

明確な会計基準をもたない現状で、原則非課税の立場を主張し貫こうとすることは・・・、 かなり苦難な道を選択してしまったのではないかと・・・個人的にそう思うのですが、どうなのでしょうね。

 

本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
それでは、 おやすみなさい。 
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2005年12月12日

公益法人会計基準の改正

こんばんは。税理士の葵東子と申します。本日は、「公益法人会計基準の改正」 についてお話しいたいと思います。お付き合い頂ければ幸いです。

公益法人に係る改革については、平成15年6月26日に「公益法人制度の抜本的改革に関する基本方針」 が閣議決定されており、これに伴って会計面においては、平成15年3月に「公益法人会計基準(案)」が、 平成16年10月14日には改正後「公益法人会計基準」 が公表されています。

 公益法人改革については新聞等で報道されて居りますので、よくご存じの方も多いかと思います。 しかし会計基準の改正については、あまり知られてはいないかもしれません。

 新公益法人会計基準の改正の内容を拝見すると、 これもまた公益法人が大転換を迫られていることが痛切に感じられます。

新公益法人会計基準の基本的考え方は・・・

(1) 普遍性・透明性の確保
  企業会計の手法をできるかぎり導入し、 ディスクロージャーを充実される
  
(2) 効率性に関する情報開示
  正味財産増減計算書をフロー式に統一し、 企業会計等の「損益計算書」との比較可能性を向上させる
  
(3) 法人の受託責任の明確化
  資金提供者の意思に沿った事業運営状況を明らかにし、寄付者等の意思に基づく正味財産を区分表示する。
  
(4) 外部報告目的の財務諸表の簡素化
  会計基準は法人の財務状況を外部報告するためのものであるという立場をとり、 予算とその執行といった法人のガバナンスに係る計算書等(収支計算書)は法人の自主性に基づく柔軟な対応とするため、 会計基準の範囲外とする。 

 ここで驚くべきことは、今までメインの計算書類とされていた収支計算書がなくなるということです。 収支計算書は主に所轄官庁への報告書であったのですが、会計の目的を「予算とその執行といった法人のガバナンス」ではなく、 「法人の財務状況を外部報告するためのもの」と変更したのです。

 これははっきりと、公益法人は所轄官庁の管轄ではない・・・と明言したことと理解できます。
 
この会計基準は、民法(明治29 年法律第89 号)第34 条の規定に基づき設立された公益法人(以下「公益法人」という。) の財務諸表の作成の基準を定め、公益法人の健全なる運営に資することを目的とする。・・・と規定されています。

下記公益法人協会のアンケートによれば、H18年4月期から新会計基準へと移行する予定の法人は、 956社であり有効回答数のうちに占める割合は、67%です。これは公益法人全体へのアンケートではありませんが、 多くの公益法人が新会計基準へ移行する準備が出来ていることは窺われます。

ところで、この新公益法人会計基準の改正の適用範囲にNPO法人は含まれていません。公益法人会計では、 収支計算書がなくなってしまうというのに・・・、NPO法人はまだ収支計算書を作成することが適当なのでしょうか?

難解な公益法人会計はNPO法人には重荷だとは思いますが、しかし・・・ どことなく取り残されてしまうような・・・そんな心細さも覚えてしまいます。

 

本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
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<参考>

(財) 公益法人協会 新公益法人会計基準に関するアンケート
 

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2005年11月07日

利益確保の考え方

こんばんは。税理士の葵東子と申します。本日は、「利益確保の考え方」についてお話しいたいと思います。 お付き合い頂ければ、幸いです。

利益確保の考え方は、思いの外シンプルです。そしてその方法は、いろいろあるのではなく、 実は決まっています。 ただその手法の表現の仕方には、多少バリエーションがありますので、 いろいろな手法があるように思えるだけなのです。

■利益確保の方法の「その1」は、売上をアップするという方法です。
もともとの販売が赤字であるならば、この方法は意味がありません。しかし通常は販売価格のうちいくらかは利益が確保されているはずです。
そうであるならば、販売個数を伸ばせば確実に利益額もアップするはずなのです。

 例えば、売価=原価+利益 です。売価100の場合、原価が60なら利益は40です。
利益を増やしたいのであれば、販売数量を伸ばせば、利益も販売個数に比例して増加するはずです。

 もちろんこれは理論的な考え方であって、実際には倍にはならないかもしれません。 しかし今は利益の獲得の方法について考えていますので、細かい部分については目をつぶって下さい。 

■利益確保の方法の「その2」は、利益率を高くすることです。
つまり、売価100の時、利益が40であったとしたら、単価あたりの利益を50になるよう努力します。換言すれば、原価60であったものを、 原価50にすることです。
そうすることによって、販売個数が変わらなかったとしても、利益額は増えます。俗に言う「コストダウン」です。

■利益確保の方法の「その3」は、固定費の圧縮です。
人件費等販管費の見直しです。新規採用の見送りや昇給の凍結、或いは給与カット、手当の見直し。
リース資産の見直し、交際費、研修費、旅費、通信費などの見直しをします。

固定費の見直しは、今までの状況を変えようとすることですから、社内が気まずい雰囲気になってしまいますね。 しかし、組織の硬直化を予防するためにも固定費の見直しは必要なことです。

■利益確保の方法の「その4」は、特別利益の計上です。
特別利益を計上出来るものをキープしていなければ、この技は使えません。「備えあれば憂いなし」と言いますが、 業績の良いときに何をするかが重要であることが理解できると思います。

「備え」があれば、どうしても利益が必要なときに、特別利益ではありますが、 これを計上して利益確保をすることが出来るのです。

 これらの方法の全てを一度には実施できないと思いますが、当該企業に該当する事項、 或いは最も効果が出ると見込まれる事項について、集中して取り組めば必ず利益額はアップ致します。

 また利益確保すべき時期が、どうしても今期なのか、 中期的視野での取り組みなのかによっても手段の選択は異なってくると思われます。

 いろいろ手段がありそうに見える利益確保の方法ですが、 上記のように思いの外シンプルであり、 手段は限られています。ですからこれを理解することも、 それほど難しいことではありません。
 利益確保の方法がこれらの方法しかないとすれば、経営者は利益確保のために今何をすべきなのか・・・、が見えてくるのではないでしょうか?

 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
それでは、おやすみなさい。

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2005年10月30日

現金の管理

こんばんは。税理士の葵東子です。本日は、「現金の管理」についてお話しいたいと思います。 御時間がございましたら、お付き合い下さいませ。

 小売業、飲食業等に於いて、現金の管理は煩雑なものですよね。
商売を行っているときは、大忙しですし、往々にして現金残高は帳簿残高と合わないものです。

 現金残高が一致しないと、不一致の原因を探さねばなりません。それを探し考えてみますが、 なかなか原因がわからず、そのうちにこのようなことをしている時間がとても無駄なことに思え、 そして現金の管理がすっかり嫌になってしまう・・・。そういう思いは、既に多くの方がご経験済みのことと思います。

 あれは、必要なものが必要な時に見つからないイライラによく似ていますね。

 1人或いは家族で商売を行っている場合には、 現金の管理もどんぶり勘定で良いかもしれません。
 しかし、アルバイトなど他の者に現金の管理を任せる
のであれば、現金の管理のルールをキチンと決めておかないと、 安心して任せることができませんし、不正が発生してしまいます。

 現金をしっかり管理する目的は、不正の未然防止だけではありません。 しかし、 現金の管理を他人に任せられるかどうかが、 事業を大きく出来るかどうかのひとつの分岐点と思います。
 つまり、経営者が、何時までも現金の管理や帳簿の管理を行っていては、事業は大きく出来ないのです。

 それでは、どのように現金の管理を行うか・・・ですが、 それは誰にどのような責任を求めるのかという事に帰結すると思います。ちょっと難しい専門用語で言えば、「内部統制」 の問題と括られると思います。

 本当に、難しそうな言葉ですね〜(--;)。誤解なきよう追記させて頂きますが、 現金管理が「内部統制」なのではなく、本当の「内部統制」とは、もっともっと広い概念です。
 (少し古い記事ですが、内部統制の重要性に関して、木村剛さんがこのように語っていらっしゃいます。 )

 現金管理の具体的方法は、それは業種、事業の規模、 現金を扱う者がどのような者かなどに異ってくると思います。つまり同じ方法を採用したとしても、 業種や事業規模によってフィットしないこともあるのです。それは、当然といえば当然ですよね。

 そんな時は、税理士等がいくつかの管理手法と会計ツールを組み合わせて、 その会社にベストな方法をご提案します。それによって、現金を合理的に管理するとと同時に、無駄な作業の廃除も実現させます。

 現金管理をきちんとしないのは、だらしのないことであるとか、 経営者として素質がないと指摘することは簡単なことです。しかしそれは資質の問題ではなく、単に手法を知らない場合もあります。

 現金の管理の手法やツールをご提案することも、 会計の専門家としての仕事であると私は理解して居ります。(些細なことであり、税理士の本来の仕事ではないのかもしれませんが。)

 しかし、現金の管理をきちんと行うことは、経理の基礎の基礎です。 その現金管理が出来てこそ、会計システムが構築でき、管理会計システムへと進化させることが出来ます。

 経営者が会計実務を行わなくなったとき、 更に会計の情報を経営に生かせるようになったときに、経営者は、経営者本来の仕事に邁進できるようになるのではないか・・・ と私は考えます。  

 たかが「現金の管理」、されど「現金の管理」なのです。現金から商売が始まるのであり、 現金がキチンと管理出来ることが、会計が会計として機能することの始まりなのではないかと、私は思います。

 現金の管理のためのシステムをご提案するという、つまり定型業務を考案するという非定型の業務は、 私のイマジネーションが刺激されるように思われ、私にとっては、結構楽しい業務です。
 
良いシステムをご提案出来れば、キチンと現金管理が行われ、経営者にも喜ばれ、 結果会社の業績も向上するであろう・・・と想像してしまいます。それ故楽しい気分になれてしまう私なのですが、 平和すぎでしょうか?

 物事それほどスムーズにはすすまないのですけれど、しかし現金の管理がキチンと出来て、 それが経営者若しくは経営者の親族の手から離れた時には、事業は新たな局面へと展開がされるでしょうと思えます。


本日も、ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
それでは、おやすみなさいませ。
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2005年10月07日

電子帳簿保存法〜コスト削減の手法〜

 こんばんは。税理士の葵東子です。 本日は 「電子帳簿保存法」についてお話ししたいと思います。御時間がございましたら、 お付き合い下さいませ。  

 「電子帳簿保存法」とは、 紙で帳簿等を保存する必要がなく、CD-ROM等に電子データとして帳簿等を保存しておけるというものです。
 

 企業で作成される各種帳簿は、7年間、紙の状態で保管することが義務付けられています。しかし、 平成10年に成立した「電子帳簿保存法」のおかげで、これを電子データとして保管することも可能になりました。つまり、 紙に出力せずにCD-ROM等での保存でよいようになったのです。

 ※電子帳簿保存法 (正式名称は「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律(平成10年法律第25号)」)は、 平成10年3月31日に公布され、同年7月1日から施行されています。

 国税庁の資料からも、 電子帳簿保存法に基いて申請を行っている企業数は着実に増加していることが解ります。この制度を利用する者は、 今後も増加するものと見込まれます。(下記図参照)

 

 

 

 

 この制度を利用する最大のメリットは、コスト削減です。 企業は帳簿等を7年間紙で保存するために多大な費用が必要でしたが、電子帳簿に移行することによって、 これらに係るコストを削減することが出来ます。多くの大企業は既に、電子帳簿に移行済です。

 しかし、この「電子帳簿保存法」は、申請が面倒です。 また会計ソフトも電子帳簿保存法に対応したものを利用する必要があります。経理に関する規定なども整備する必要があります。
 「この制度を使わないで欲しい」と言っているのでしょうか・・と思えてしまうほど面倒です。

 中小・零細企業にしてみれば、紙で帳簿等を保存する費用もさほどではなく、 電子帳簿の申請の手間暇を考えれば、あえて利用しなくても良い制度ではないかとも思えます。実際、 そのように考えている専門家もいます。

 しかし、その制度がコスト削減や事務処理の効率化に結びつくものであれば、利用するべきではないかと、 私は思います。
 制度を利用するためには、種々の準備が必要であり、そのハードルは低くはありません。しかし企業は、利益に貪欲でなければいけません。 面倒だから、という理由でコスト削減の機会を見逃すべきではないのです。

 利益は、簡単に手に入るものではありません。いつでも、 獲得のために多大なる労力が必要ではないでしょうか?
 手間隙を惜しまず利益を追求する者が、利益を得られるのだ・・・と、私は思いたいのです。

 最近は「電子帳簿」は、コスト削減だけでなく、 情報セキュリティの観点からも付加価値があるとして、注目が集まっているそうです。

 税理士は、制度を批判するのがメインの仕事ではなく、制度をどのように利用するのかを考え、工夫し、そして顧客にご紹介する・・・ そうありたいと私は思っております。

 

 本日も、ここまでお付き合い下さいまして、有り難うございます。
それでは、これにて・・・おやすみなさいませ。

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2005年10月04日

責任のある者の発言

 こんばんは。税理士の葵東子です。 責任の有無によって発言の仕方が異なるものと思うことがあります。本日は 「責任のある者の発言」と題して、 責任と種々の発言について考えてみたいと思います。御時間がございましたら、 お付き合い下さいませ。  

 先日、「” 相続税がなくなる”と聞いたのですが、どうなのでしょうか?」と質問を受けました。

 相続税について、不要論があることは知っていました。しかし、 平成15年6月「少子・高齢社会における税制のあり方」 という税制調査会における答申においては・・・、

「個人所得課税の累進構造のフラット化の進展、 将来の消費税率の引上げを考慮に入れると、相続税の持つ資産移転の段階での再分配機能が一層重要となる。
 また、高齢者を取り巻く状況を見ると、近年、現役世代の負担を伴う社会保障給付が充実し、 個々人が主に家族で老後扶養の負担を担う形態から、より社会全体で老後扶養の負担を支えるようになってきている。 このような老後扶養の社会化の進展に伴い、相続時に残された個人資産に負担を求める必要性が高まっていると考えられる。
 こうした点を踏まえ、今後、少子・高齢化の下では、相続税について、従来より広い範囲に適切な税負担を求めるねらいから、課税ベースの拡大に引き続き取り組む必要がある。」
と記載されているのです。
 

 また、過日、税理士会のインターネット研修会の研究テーマとして、相続税が取り上げられました。 「少子高齢化社会における税制の在り方」というタイトルでした。その中でも、 新しい相続税の在り方を提言する内容となっていました

 これらを勘案すると、相続税はなくなるどころか、 その課税ベースは拡大する方向にあると思われます。

  何を根拠にそのような発言に至ったのでしょう、と疑問に思いました。

 私は、専門職故、講演、 研修会などに参加する機会は多いです。そのような講演会、研修会に参加するに従い、責任あるポジションにある方の発言は、慎重であり、 厳密なものと感じるようになりました

 例えば、今後の税制の動向予想について、私とて種々の情報は入手出来ているのですが、 不確定要素が含まれている情報も多くあります。また、かなり確実性の高い情報であっても、 情報の出所を明言出来ない場合もあります。また発表待ちの情報もあります。情報とは、およそそのようなものですよね。
 
 
そのような状況の中、責任のある者の発言は、それは地味な発言になってしまうものと思います。 不確実性が含まれる発言はしません。個人的コメントもしません。つまり根拠のない発言はしません。公務についている者は、 ほぼそういう発言の仕方をします。
 
税制の動向に関する発言となると、更に慎重になるでしょう。或いは、そのような予想的な発言については 「あくまでも私見」 と前置きがされると思います。

 税制は政策ですから、どんでん返しもあります。それ故、税制に係る安易な発言に因って、 他に迷惑をかけることがあってはならないと、責任のあるものは考えるものなのです。

 しかし、責任のない者の発言は、華やかで大胆です。根拠も明らかに示されません。それでも許されるのが、 責任のない者の発言です。そのような発言をお伺いすると、歯切れが良く華やかですから、 聞いている方々も嬉々としているように見受けられます。聴講者に大変受けが良いと思います。

 過日、署の方々との連絡協議会に参加させて頂きましたが、 その際にも税理士会の役員先生が「私見でも良いので、・・・」と話されていましたが、署の方々の発言はとても慎重でした。  

 このような官僚的な言動を嫌う方も多いとは思います。どうもはっきりせず、 奥歯に何か挟まっている気分になってしまいますよね。
 しかし、税務署は、税制の行方を予想することが仕事ではありません。税理士も同じです。予想屋でも占い師でもありません。 税制について、いろいろ思うことはありますが、 評論家でもないと私は思います。

 前述のように、「どんでん返し」もあることを思えば、ちゃんとした決定がなされるまでは 「はっきり言えない」というのが、正確な回答の仕方なのだと私は思います。

 

 上記、相続税の動向について、税務署のOB先生にお伺いして見ました。すると、 「税務署は執行機関である。税制については主税局で決められる。」と税制がどのように決められて行くのか、 丁寧に教えて下さいました。

 そうでした。中学生の時に(小学生でしたでしょうか?)日本は、三権分立であると習いましたよね〜。 署は立法機関ではないのでした。

 実は、先の発言の主は、公務にある若い方のようでしたので、その旨をOB先生にお伝えすると、 「後輩が紛らわしい発言をしたようで、お詫び申し上げます」と言います。見ず知らずの後輩の発言に、 お詫びを言うOB先生は、きっと頼りがいのある管理職であったろうと察せられました。

 ところで・・・・・、
 公務にあるものは根拠のない発言はしない、と申し上げました。多くの場合、 発言の根拠となる資料を示しながら、お話しされます。
 
しかしですね・・・・。その根拠として示した資料は、信頼出来る資料でしょうか?掲載項目や、 集計方法が、当局の説明に都合の良いものではないでしょうか?
 そう思うことは多々あるのですが、皆様は如何でしょうか?

 

本日も、ここまでお付き合い下さいまして、有り難うございます。
それでは、これにて・・・おやすみなさいませ。

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追記

ちょっとの間でしたが、死んでいました。
また生き返りました。ご心配下しました皆様、有り難うございます。
今後とも宜しくお願い申し上げます。

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